Question

心雑音があるといわれた

保育園の内科健診で心雑音があると言われました。どのようなことが考えられますか。

女性/30代

2021/12/21

Answer

心臓に雑音があると言われて、「心臓に病気があるのではないか」と驚かれたことでしょう。

医師は、診察時に聴診器を胸に当てて心臓の音を確認しますが、これは心臓にある4つの弁が閉じるときに発生する音を聞いています。聴診器を当てる場所によって、音の強さや聞こえ方は異なりますが、通常、健康であれば規則的な、ある一定の音が聞こえます。


心雑音は、それとは異なる音が聞こえた場合に診断されます。ただし、その原因は、病気から起こっているものもあれば、まったく病気ではない場合もあります。また、たとえ病気が原因であっても放置可能な状態から、すぐ治療が必要な状態まであり、実にさまざまです。


心雑音の種類は3つあります。心臓から血液を全身に送り出す収縮期に発生する雑音、血液を心臓の中に貯めこむ、すなわち拡張期に発生する雑音、心臓を包む心膜という薄い膜に原因があっておこる雑音です。

熟練した医師であれば、心雑音の種類によって、原因となっている心臓の弁や疑われる病気がわかります。聴診は、心臓弁膜症や先天性心疾患などの心臓の病気および心血管疾患の診断にきわめて有用であると考えられていますが、これだけで病気を特定することはしません。心臓のエコー検査、胸部レントゲン、心電図などの検査を行うことで、病名や治療が必要な状態かどうか、などが正しくわかります。


ただ、小児や青年期の場合には病的なものではない、心臓に器質的変化がないと考えられる無害性雑音(または機能性雑音)といわれるものが珍しくありません。この場合は、検査、治療、日常生活の制限などの必要はありません。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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