遠方で暮らす親と今後に備えて話しておきたいことは?
70歳を過ぎた父親が遠方で一人暮らしをしています。持病はないけれど、体調に不安があると頻繁に電話をしてきて、何かあったら介護してほしいといわれています。職場でようやく責任のある仕事を任せてもらえるようになり、親のことが心配ではあるものの、自分にもやりたいことがあり、今後を考えると憂うつです。
女性/40代
2024/02/15
親の介護は多くの方が経験する問題の1つですね。特に遠方にお住まいだと、日々の様子が把握しにくく、頻繁な行き来も難しいため、高齢になるほど対応に悩まれると思います。
お父様は今のところは持病もなく、お1人で生活ができていらっしゃるのですね。ただ高齢になると、突然体調を崩す可能性もあるので、今後については今からお父様と相談をされておくほうが安心ですよね。どのように話し合いを進めていくのがよいか、ご一緒に考えてみたいと思います。
お父様がご相談者に頻繁に電話をしたり「何かあったら介護してほしい」とおっしゃっているということは、今後に不安を感じているのだと思われます。まずはお父様がどういった不安を抱え、これから先どのような生活をしていきたいのかなど、お気持ちをよく聞いてみる機会を持ってはいかがでしょうか。
その理由としては、今後お父様がご病気の治療をすることになったり、介護が必要な状態になった時などには、ご本人の意思が非常に大切になってくるからです。その時点でご本人が意思を伝えられる状態であればよいのですが、そうではない場合のことも想定し、きちんとお父様の意思を確認しておくことをおすすめします。これはお父様に限らず、ある程度の年齢になった時には誰にとっても必要なことだと思います。
その上で、次はご本人の意思や希望を叶えるためにどのような方法があるかを考えていくことになるでしょう。ただ、そこにはご家族の考えや事情なども影響するので、必ずしもすべてが本人の希望通りとはいかないものだと思います。その部分を丁寧に話し合い、折衷案を探っていけるとよいですね。
例えば、お父様がご相談者に介護してほしいという希望があっても、ご相談者の事情もあり、全面的にはできないという場合には、それに代わる方法を模索していくことも必要になりますよね。地域包括支援センターなどで、お父様と一緒に相談をされてみるのもよいと思います。元気なうちから、どのような制度や支援が利用できるのかを知り、地域のスタッフの方とも面識を持っておくことで、お父様の安心にもつながるのではないでしょうか。
話し合いの際には、ご相談者ができないことを伝えるよりも、お父様の気持ちに寄り添いつつ、今一緒にできることを提案してみるとよいかと思います。 お父様とご家族の双方にとって、よい方法が見いだせることを願っています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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