ヘモグロビンとヘマトクリットの数値が高い

ヘモグロビンは赤血球の中に含まれる酸素を運ぶ成分です。血液は、固形成分の血球と、液体成分の血漿（けっしょう）に大別され、ヘマトクリット値は、血液中の赤血球の容積割合を示します。

今回の検査結果では、血液中の赤血球の割合が高い状態にあるようです。脱水などにより、一時的にこれらが高値を示すこともありますが、背景に赤血球増多症などの疾患がないかを確認する必要があります。赤血球の増加によって血液の粘度が上昇し、頭痛やめまい、高血圧などのほか、脳梗塞や心筋梗塞につながる可能性もあります。

検査結果に異常がみられたら、自覚症状の有無や、関連するほかの検査項目の値についても検討し、さらに検査が必要であれば精密検査などの指示が出ることもあります。検査結果に「要受診」や「要精密検査」「要再検査」などの指示があれば、必ず指示どおりに受診してください。

また、健康診断などでは、水分をとらずに受診される場合もあるので、一時的な脱水傾向が今回の結果につながっている場合も考えられます。そのような場合には「経過観察」になると思われます。

日常生活での対応としては、水分摂取を心がけるとよいでしょう。一般的には、食事以外の1日の水分摂取量は1～1.5Lといわれています。水分は少量ずつこまめにとること、コーヒーや紅茶、緑茶などは利尿作用があるため、水も摂取することをおすすめします。アルコールは利尿作用があり、脱水を促すため、適正飲酒量の範囲内にとどめ、飲酒後は脱水にならないよう、水などで水分補給をすることが必要です。