Question

弾性線維腫の手術

65歳の父のことです。10年ほど前に左肩甲骨のしこりで受診、弾性線維腫と診断されました。以来、自覚症状はなかったのですが、2カ月くらい前から痛みとしびれが現れ、何となく息苦しいそうです。しかし、本人は様子をみるつもりのようです。しこりを触った感じでは、大きさが10cm以上はある気がします。もし手術で切除する場合の麻酔法や入院期間を教えてください。

男性/30代

2023/10/15

Answer

一般的に弾性線維腫は、中高年の肩甲骨の下部にできやすい良性の腫瘤で、比較的まれな疾患とされています。自覚症状がないことも多くありますが、腫瘤のできている位置や大きさなどにより、痛みを感じることもあります。診断は触診などの診察のほか、CTやMRIなどの画像検査によって診断されることもありますが、そのほかの病気との鑑別診断のために、腫瘤を切除し、病理検査により確定診断を行うこともあります。

自然に消えてしまうこともあるため、経過観察のみで治療を行わないこともありますが、症状が強い、ほかの病気との鑑別がつきにくい場合には、手術で腫瘤を切除します。お父様は腫瘤が10cm以上あり、痛みやしびれの症状が現れていることから、手術をすすめられる可能性があるでしょう。


手術は、腫瘤の大きさ、位置、他の病気の有無など、患部の状態とともに全身状態などを検討して、全身麻酔か局所麻酔かを判断します。麻酔の選択は医師の専門領域で判断されることなのですが、お父様の場合、ご相談内容からは全身麻酔下での手術の可能性が高いのではないかと思われます。

入院期間は、麻酔や手術の方法によって、また、腫瘤や全身状態などに個人差があるため、一概にはいえません。総合的な判断によって、担当医からおおよその目安は説明してもらえると思います。


お父様は様子をみようというお考えのようですが、自覚症状の変化があることから、整形外科か、形成外科、外科の医師の診察を受けることがすすめられる状態であると思われます。通常、弾性線維腫は肩甲骨の下や胸壁の間にでき、肺などの呼吸器にはほぼ影響のない腫瘤で、息苦しさが現れることは通常は考えにくいのですが、あわせて診察時に医師に相談してみてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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