Question

LDLコレステロール値と血色素値の改善法

ここ数年、年に1回の健康診断で血色素が低いこと(11.5g/dL前後)、LDLコレステロール値が少し高めなこと(145mg/dL前後)を指摘されています。現在の体重・身長から計算すると、BMIは20.8で、特に症状はなく、医師にもすぐに治療する必要はないといわれました。しかし、健康的な生活を送って今後、妊娠や出産もしたいと考えています。食生活や運動などでの改善法を教えてください。

女性/20代

2023/10/06

Answer

健康診断で、血色素とLDLコレステロール値が少し基準値から外れた状態が続いているのですね。生活習慣で改善を目指されるのはたいへんよいことだと思います。一般的に、コレステロール値など脂質に問題がある場合は食事と運動、血色素(ヘモグロビン)については食事への注意が大切です。


●摂取エネルギー量を適正に

食事は、1日の摂取エネルギー量が過不足のないよう適正にします。そのうえで主食、主菜、副菜がそろった食事を3食とり、牛乳・乳製品、果物を1日1品とり入れるようにしましょう。そうすることで、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維をバランスよくとることができます。一般的に、血色素が低い場合、鉄分不足だけでなく、エネルギーとたんぱく質の不足も懸念されます。とくに肥満がなく若い女性でコレステロールが高めの場合、エネルギー不足の関与が疑われますが、ご相談者はBMIが20.8で標準体重内なので、その点は心配ないでしょう。エネルギーを生み出す栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)の摂取バランスを整えることを意識するとよりよいでしょう。


●炭水化物、脂質もきちんととる

炭水化物、脂質は極端に避けるのではなく、食事から補います。炭水化物と脂質が適量とれると、たんぱく質はエネルギーをつくる材料ではなく、からだをつくる材料としての役割を果たすことができます。脂質もからだにとっては必要な栄養素です。調理に油を利用したり、ドレッシングなどで適度にとり入れましょう。


●間食で栄養素を補うのは避ける

食事がきちんととれていない人は、間食が多い傾向にあります。間食でも炭水化物や脂質を補えますが、食事でとるのに比べ、砂糖や飽和脂肪酸(コレステロールを体内でつくる材料になる)の摂取量が多くなることや、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとりにくくなるという問題点が挙げられます。


●飲酒は適量、禁煙を続ける


●運動は脂質の改善に不可欠

食事とともに大切なのが、適度な運動です。運動は体脂肪を燃焼させ、肥満やトリグリセライド(中性脂肪)値の改善に効果的です。また、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増加させます。ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動が効果的です。1日30分以上を週3回以上、週180分以上を目安にしましょう。生活のなかで歩く、階段を使うなどを心がけて、普段の生活でも身体活動量をできるだけ増やすことも有効です。毎日の生活にとり入れられて無理なく続けられる運動や習慣をぜひ継続して実践し、健康づくりにつなげてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

関連するキーワード

LDLコレステロール
本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。