Question

悪性ではない段階でのESDは適切?

健診の胃カメラ検査で気になる箇所が見つかったものの、悪性ではないとの結果でした。ただ、その箇所が少し陥没しており、将来がん化する恐れがあり、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)治療をすすめられ、入院手術の予定です。もしこの治療をしない場合はどうなりますか? ESDの安全性や回復期間なども教えてください。

男性/60代

2023/01/11

Answer

定期健診の胃カメラの結果、胃に少し陥没している部位がみつかり、今は悪性ではないけれど、将来悪性になる可能性があるため、ESD治療をすすめられたのですね。今回、ESDは将来悪性になる可能性がある場合でも行われるのか、治療をしない場合はどうなるのか、安全性と一般的な回復期間を知りたいとのこと。


現在、内視鏡技術が進歩し、胃をはじめとする、全消化管のポリープや粘膜下層に及ぶ軽度の浸潤がんや、早期がんに内視鏡的切除が可能となりました。主として早期がんが対象ですが、ご相談者のように、将来悪性になる恐れのある場合や、貧血や消化管閉塞を起こすような腫瘍、そして腫瘍の診断的切除として内視鏡的切除術が行われています。

内視鏡的切除術の1つの方法であるESDは、病変周囲・粘膜下層に生理食塩液等を局注し、病巣を持ち上げて、専用のナイフで病変周辺を切開し、粘膜下層を剥離して腫瘍を丸ごと切除する方法です。


粘膜の切開や、粘膜下層剥離といった操作が必要なため、粘膜下層が線維化して固くなっていたり、潰瘍の合併があれば難易度は高くなります。しかし、ご相談者の場合は、がん化しておらず、少し陥没しているとのことなので、それに比べ、難易度は低いと思われます。


一般的に、他の内視鏡的切除術に比べ、ESDでは侵襲度も大きく、時間がかかったり、機器の取り扱いや高周波の知識、術中、術後の管理に専門性を要します。

ご心配の安全性ですが、上記のように比較的難易度が高い治療のため、消化器外科専門医、消化器内視鏡学会の専門医のいる専門の病院で行われていることが多いです。回復期間については、個人差がありますが、一般的には、特に問題なければ、術後3日後より食事を開始することができます。治療した部分の傷は徐々に治癒し、完全に治癒するのは2カ月ほどかかるといわれています。


ご相談者の場合、将来悪性になる可能性の病変に対しての治療なので、安全性や回復期間について、再度主治医に確認するとよいと思います。また、治療をしないという選択をした場合、がん化する可能性の程度や定期検査の間隔、日常生活上で気をつけることなどを確認しておくと安心だと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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