Question

インプラント治療をすべきか悩んでいる

奥歯を抜歯し、歯科医にインプラント治療をすすめられています。しかし、自由診療は経済的な負担が大きいことや、持病があることから決めきれずにいます。主治医から急かされている感もあり不安で、セカンドオピニオンを受けて、本当にほかに選択肢がないのか聞くことはできますか?

男性/60代

2022/11/24

Answer

インプラント治療は高額になるため、判断に迷ったり、さまざまな疑問が出てくるのは当然のことと思います。


インプラント治療は原則的に自費診療です。例外として、病気や交通事故などによりあごの骨に大きな影響を受けた場合は保険診療扱いになることがあるものの、あくまで「病気」に対して有効性や必要性が認められた場合に限られます。歯で食物を咀嚼(そしゃく)するという最低限の機能については、保険診療の入れ歯や差し歯でも治療が可能です。一方、自分の歯のようにかめる、審美的に優れている、しっかりと固定できて外れる心配がないなど、最低限以上の効果が得られるインプラントのような治療は自費診療となっていることがほとんどです。


インプラント治療は高額なため、治療に対して保障をつける医療機関もあるものの、保証期間や内容はさまざまです。また、どのタイミングで治療費を支払うか、治療費に術後のメンテナンス料金が含まれるかなども医療機関によって異なります。必ず事前に確認しておきましょう。

インプラントの治療後には、定期的なメンテナンスが欠かせません。患者さん自身が日頃の歯磨きやセルフケア、定期的な通院といったメンテナンスに取り組んでいることを条件に保障を提供する医療機関が多いようです。


また、治療前にはあごの骨の状態を確認するためX線やCT検査を行いますが、重度の糖尿病、重度の高血圧、出血しやすい疾患、リウマチや膠原病などの自己免疫疾患といった内科的な持病がある場合は、インプラント治療の適応外になる可能性があります。全身の状態を把握してもらうためにも、持病がある場合は事前に主治医に伝えておきましょう。


セカンドオピニオンについては、通常の診療として受けつけている歯科医院のほか、大学病院のように大きな病院に併設の「セカンドオピニオン外来」でも相談できます。

セカンドオピニオン外来にかかる際は、治療中の歯科医院からの紹介状や検査資料を持参することで不要な検査を省けます。また、原則的にはセカンドオピニオンとして別の医師の意見を聞いたうえで、元の病院に戻り治療を続ける流れになります。


質問内に「急かされている感がある」との言葉があり、主治医とのコミュニケーションが十分にとれているか心配です。どのような治療でも、医師とのコミュニケーション不足からトラブルになってしまうことがあります。信頼関係を築き、互いに安心して治療に取り組めるよう、まずは担当医とよく相談することをおすすめします。現在抱えている疑問を解消し、治療のメリット・デメリットや選択肢の有無についても納得したうえで治療を始められるとよいですね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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