Question

重症筋無力症で入院治療は必要? タイミングや内容を相談したい

血液検査の結果、重症筋無力症の診断を受けました。今後の治療は入院してのステロイド療法と聞いています。仕事の関係もあり、入院の必要性やタイミング、入院は早いほうがいいのかなどを教えてください。また、入院中はどんな生活になるのか、外出はどの程度できるか、ステロイド治療の副作用についても知りたいです。

男性/50代

2022/10/25

Answer

通常、重症筋無力症の治療は、症状にあわせた対症療法であるコリンエステラーゼ阻害薬のほか、病気の原因である抗体の産生を抑制したり、取り除いたりする免疫療法が治療の基本となります。抗体の産生を抑制するものには、ステロイド薬や免疫抑制薬があり、内服薬や点滴が行われます。そのほか、抗体を取り除く血液浄化療法、大量の抗体を静脈内投与する大量ガンマグロブリン療法、胸腺腫合併例では外科的治療などがあります。患者の症状や状態に応じて、これらの治療方法の中から適応を検討し、治療方法が選択されます。


ステロイド薬の治療については、初期に大量に使うのが一般的ですが、副作用を最小限に抑えるため、なるべく少量で病気が治療できるように進めます。量や期間は患者の状態をみながら判断され、減薬等が検討されます。また、効果が出るまでには数カ月かかることもあり、症状改善までに時間を要する場合も。

ステロイド薬の一般的な副作用は、感染症にかかりやすくなる、糖尿病・骨粗しょう症が進行する、吐き気などの消化器症状、発疹、血圧の変化、頭痛、めまいなどがあるとされています。ステロイド薬は、医師の管理のもと副作用に十分注意して使用する必要があり、使うステロイド薬の量や使用期間などによっても異なります。


以上のことから、検査をしつつ治療方針を決めるため、また副作用が現れるなどからだの状態にも配慮して、主治医は入院治療が必要と判断されたのではないかと考えられます。

ただし、これは一般的な場合に照らし合わせた情報であり、ご相談者のケースと必ずしも合致するとは限りません。入院治療の必要性、タイミング、心配される副作用など具体的な質問については、主治医へ直接確認する必要がある内容と考えます。

具体的な病状を把握している主治医に、仕事の調整などの事情を相談し、入院や治療の適切な時期などを検討することで、今後の見通しがついてくるのではないかと思います。


なお、入院中は治療のため医学的な管理がされます。安静度合いや外出の許可などは、病状、治療内容(今回使用する薬の量や期間など)などから、主治医が指示することになります。一般的に、体調がよく外出してもからだに負担がかからない状態と判断されれば、外出は可能だと考えられます。ただし、入院治療に伴う外出などの具体的なことも推測は困難なので、あわせて主治医へ具体的に相談することをおすすめします。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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