Question

耳下腺腫瘍(良性)で手術以外の治療・対処法は?

病院で、超音波・血液・CT・細胞診の結果、右の耳下腺腫瘍(90%良性)と診断され、手術による摘出をすすめられています。しかし、手術の後遺症リスクや入院生活の不自由さを考えると、最適な治療を探したいです。そこで、手術以外の治療法・対処法、アンチ手術派の医療機関、医師の探し方について伺いたいです。情報の収集方法や専門家のアドバイスをお願いします。

男性/50代

2022/10/08

Answer

耳下腺腫瘍には原発性や転移性、あるいは悪性腫瘍と良性腫瘍があります。最も多いのは「混合腫瘍」という原発性の良性腫瘍です。悪性腫瘍は腺細胞からの発生が多く、悪性リンパ腫などの可能性も含め慎重に診断されています。良性ならば混合腫瘍の可能性が高いので、混合腫瘍とわずかな可能性のある悪性腫瘍についてご説明しましょう。


混合腫瘍は良性ですが、直径が10cm以上になるとがん化することがあり、今はがん化していなくても放置せずに早期に摘出したほうが安全といわれます。

耳下腺は浅葉と深葉の2枚で構成され、その間に顔の筋肉を動かす顔面神経が網目状に存在します。腫瘍が大きいほど摘出時に顔面神経を傷つける危険が増すので、手術では顔面神経を傷つけずに腫瘍を摘出することが重要とされています。腫瘍が浅葉にあれば顔面神経を傷つける確率は低いとされますが、深葉にあれば顔面神経の網目の間から腫瘍を取り出すため、顔面神経を傷つける確率が高くなるといわれています。


神経の網目の間から取り出すことができない大きさの腫瘍の場合は、顔面神経を一部切断せざるを得ず、表情筋麻痺が現れることが多いです。そのため、深葉のどの位置に腫瘍があるかも重要なポイントです。神経の本幹の真下にあれば摘出時に本幹を伸展しなければならないので、神経への影響が大きくなることが考えられます。


これらの診断には症状所見に加え、超音波検査、CTやMRI検査、針生検(穿刺吸引細胞診)などが行われます。このうち、良性と悪性の鑑別診断で一番診断率が高いのは針生検です。


悪性腫瘍には以下の特徴が挙げられます。

●早い時期から顔面神経の中に入り込む性質があるので、手術前から顔面神経が麻痺していることが多い

●CTやMRI検査で腫瘍辺縁が不明瞭

●腫瘍の大きくなる速度が速い


悪性腫瘍の場合は、手術時に顔面神経を切除しなければならないことがしばしばあり、神経移植術も行います。手術によりやむを得ず顔面神経を切断した場合、手術後に食べ物が口から漏れる、目を閉じることができなくなるなどの合併症がみられるようになります。

しかし、顔面神経の本幹を切断しても、一般的には半年から1年を経過すれば目を閉じることができるようになり、食べ物も漏らさずに食べられるようになるとされています。


手術以外の治療法、対処法ですが、原発性腫瘍であれば良性でも手術による摘出が望ましい、手術が第一選択であるようです。アンチ手術派の医療機関や医師の探し方に関して質問いただきましたが、原発性腫瘍の場合、手術が第一選択であるとされているため、自由診療も含め手術以外の治療に関する情報はみつけられませんでした。


手術などご負担の大きい治療や合併症を伴う場合、ご自身の治療について慎重に検討されることは当然と思います。手術を避けたい気持ちも十分理解できますが、相談内容から、主治医の治療の提案は妥当なものと思われます。ただし、ご相談者が納得して治療を選択し受けることが最も大切なことなので、セカンドオピニオン外来の活用などもを検討されてはいかがでしょうか。そのために再度、主治医から病状、手術の方法や合併症、手術後の生活への影響などの治療方針をよく聞き、検討する必要があるでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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