Question

母親と不仲、一緒にいると疲れる

母親とずっと不仲です。子どもの頃は、意味もなく八つ当たりされ、食事を与えてくれないときもありました。私が話しかけても「知らん」のひと言ですが、兄とは機嫌よく話します。私がつくった料理は「こんなもの食べられない」と捨てられました。そのときはさすがに怒り、母を責めました。とにかく母といると疲れます。母は身だしなみを気にせず、美容室に行くのは年1回、髪はボサボサです。前歯が抜けているのに、父に言われても歯医者に行こうとしません。どうしたらよいでしょうか?

女性/30代

2022/06/30

Answer

子どもの頃から、お母さんとの関係で悩みを抱えてこられたのですね。多くの人は「母親」は無条件に子どもを愛するものと思っていますが、必ずしもそうではありません。大変残念なことですが、子どもに十分な愛情を注げなかったり、愛し方がわからずに子どもを傷つけたりする母親も存在します。その場合、母親自身が精神的に不安定だったり、問題を抱えていることも少なくありません。推測ですが、ご相談者の母親の場合も、本人が何か解決できていない心理的な問題を過去に持っていた、もしくは過去のものが現在も影響しているという可能性があります。


一般的に、意味もなく子どもに八つ当たりする、食事を与えない、きょうだいで差別をするなどの対応は、親としてしてはいけないことだと思います。このような対応をされると、子どもは「自分に何か悪いところがあってそうされた」と納得しようとし、こころに傷を負ってしまうことがあります。同時に「母親に愛されたい」という当たり前の欲求が満たされず、成人しても母親と上手に距離をとることができなくなる場合もあります。ご相談者も母親が理不尽な接し方をするにもかかわらず、食事をつくってあげたり、体調を気にかけたりしていますね。こころの奥に、母に愛されたい、受け入れてもらいたい、という気持ちがあるように感じられました。


そのような気持ちがわいてくることは正常で自然な感覚であり、決してご相談者が悪いわけではありません。しかし、本人の中に問題がある場合、ご相談者が望むように母親が変わることは難しいかもしれません。母親に愛されたいという思いに、どこかの時点で区切りをつけ、心理的な距離をとっていくことが大切です。身だしなみや歯の治療のことも含め、母親が抱える問題は自身で解決すべきもので、ご相談者が必要以上に思い煩うことはありません。

母親が変わることを期待しないのは寂しいことのように感じられるかもしれません。しかし、ご相談者が精神的な自立をするためには、必要な考え方だと思います。何かを手放すことで、新しいものを手に入れるきっかけになることもあります。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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