のどちんこに白いできものが！　病気でしょうか？

のどちんこ（医学的には「口蓋垂〈こうがいすい〉」と呼ばれる）に白いできものができるおもな原因としては、細菌感染によるのどの炎症が考えられます。このほか、ごくまれに口腔内の常在菌である真菌（カンジダ）への感染による場合もあります。真菌自体は口腔内の常在菌で、健康な人なら何ら問題がありません。しかし、体調不良時など、からだの抵抗力が下がると症状がみられることがあります。このような真菌による口腔内の炎症は、白味を帯び、痛みはほとんどないのが特徴です。

また「口腔白斑症」といって、一側または両側の声帯が白色になる病気があります。原因は上皮細胞の過形成で、検査で異型細胞が確認されることがあります。口腔白斑症には、鮮やかな白色を呈するものやコケ状に見えるもの、一部に限局しているもの、点状に散らばって見えるものなどさまざまです。このうち、異型性が高いものでは前がん状態になるものもあるため、注意が必要です。

また、参考までに、口から入ったウイルスや細菌がのどちんこの両脇にある扁桃部分で炎症を起こし、ここから排出される膿が一時的にのどに付着して白く見えることがあります。確実な予防法はありませんが、日頃からしっかりとブラッシングをして、口を清潔にし、尖った詰めものは歯科医院で研磨してもらうようにしましょう。

相談者の症状から、原因や病名を特定することはむずかしいのですが、症状が1～2週間と長びく場合には、かかりつけ内科または、耳鼻咽喉科、口腔外科で、必要な検査・診断を受けることをおすすめします。