肝のう胞は経過観察でよい?

2022/04/19
健康診断で肝のう胞が見つかりました。小さいので経過観察でよいといわれましたが、大丈夫でしょうか。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
肝のう胞とは、肝臓の中にできる液体を含んだ袋のことです。多くは先天性で良性疾患です。
肝のう胞の大きさは、数㎝以下のケースが多く、1つだけできていることも、複数できている場合もあります。通常は、健康診断の腹部超音波(エコー)検査で偶然見つかることが多いようです。
肝のう胞は、時間の経過によって大きくなるケースもありますが、必ずしもそうとはいえません。また、腹部超音波検査だけでは、のう胞か腫瘍かの判別が困難な場合があります。そうした場合は、腹部CT検査、MRI検査で、総合的に診断することになります。
明らかに良性の肝のう胞と確認できれば、通常は年1回の定期的な腹部超音波検査で、のう胞の大きさや状態に変化がないかを観察します。この場合、日常生活上で、とくに注意すべきことはありません。また、良性で、とくに症状がなければ治療は行いません。ただ、大きさが10㎝以上、また周囲の臓器を圧迫したり、破裂や出血したりする場合は、治療対象となります。治療法には、のう胞に針を刺して内容物を吸引した後、アルコールを注入し、のう胞の内側にある細胞を固定してしまう方法のほか、のう胞壁切除、開窓術、肝部分切除術などがあります。
くわしくは、専門医やかかりつけ医師に問い合わせることをおすすめします。


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