Question

子どもの解熱剤の副作用

解熱剤は副作用があると聞きましたが、使っても大丈夫でしょうか。解熱剤にもいろいろ種類があるようですが、安全な薬を教えてください。(7か月|男児)

女性/40代

2021/12/21

Answer

高い熱だからといって解熱剤を必ず使わなければならないわけではないことを、初めに断っておきます。乳幼児に解熱剤を使う場合、起こりうる副作用に注意することは大切です。結論を先にいえば、アセトアミノフェンが、現在のところ最も安全で使いやすい薬と考えられています。坐薬(アンヒバ®、アルピニー®など)と粉薬(カロナール®、ピリナジン®など)があります。解熱効果は病気の勢いが強いうちは不十分かもしれませんが、体温の急降下や低体温は起こりにくいので安心です。メフェナム酸(ポンタール®など)はシロップもあり、解熱効果もよいのですが、体温が下がりすぎることがあります。また、インフルエンザ脳炎・脳症の頻度を増す可能性も否定されていません。ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®など)も強力な解熱剤で、インフルエンザ脳炎・脳症との関連が指摘されています。アスピリンは、水痘やインフルエンザに使用するとライ症候群(肝不全・意識障害をおもな症状とする症候群)を起こす頻度を増すといわれています。そのほか、解熱剤は腎障害、消化管出血などの副作用をまれに起こすことが知られています。副作用なく使うためには、薬の量や投与間隔を守ること、発熱では脱水症状をともないやすいので水分を十分にとらせながら薬を使うことが大切です。

回答者

福島県立医科大学 甲状腺・内分泌センター センター長

横谷 進

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解熱剤
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