赤ちゃんのための家庭常備薬と看護用品

赤ちゃんのための家庭常備薬と看護用品を教えてください。どんなものを用意したらよいのでしょうか。(6か月|女児)
この質問への回答
福島県立医科大学 甲状腺・内分泌センター センター長
横谷 進
赤ちゃんのための常備薬は、少数の薬で十分です。その中で、あったほうがよいと思うのは、解熱剤でしょう。夜間や休日に急に発熱した場合にも、解熱剤があれば心強いものです。発熱に対しては、まずからだを冷やし、それでも38.5℃以上が続いて赤ちゃんが熱のために苦しそうであれば、常備している解熱剤を使えばよいと思います(発熱以外に、意識がおかしいとか、呼吸が苦しいとか別の症状があれば、熱を下げるよりも受診してください)。6か月ぐらいの月齢ではアセトアミノフェンの坐薬がいちばん安全で、また、使いやすいでしょう。もし粉薬のほうがよければアセトアミノフェンの粉薬もあります。それ以外の薬は、かぜ薬にしても下痢止めにしても、症状が出たからすぐに服用しなければならないということはありません。通常の外来に合わせて受診し、そのたびに適切な薬を処方してもらいましょう。もちろん、症状が強くて待てないようなら救急外来を受診してください。一方、旅行に行く場合には、行先によっては必ずしもうまく医療機関を受診できるとは限らないので、かぜ薬(せきや鼻水の薬)や下痢止めをあらかじめ処方してもらっておくとよいかもしれません。そのほか、気管支ぜんそくとか熱性けいれんとか便秘を起こしやすい子の場合には、もちろんそれらに対する薬を常備する必要があります。看護用品も、特別なものは必要ありません。いちばん大切なのは体温計だと思います。赤ちゃんの状態を知るのに体温測定は欠かせません。発熱時には1日3回と、解熱剤を使ったらその1時間後ぐらいに測定しましょう。体温だけを気にしてそれ以上に頻回に測る必要はありません。体温は、ほかに気づいたことといっしょにメモをしておくと、病気の診断や経過の判断のためにたいへん役立ちます。そのほかには、水まくらとか、保冷まくらとか、熱吸収シートとか、使いやすいものをすぐに使えるように常備しておきます。発汗や嘔吐で着替えが多く必要になるので、そうしたものに気を配るのも大切です。


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