子どものテレビと言葉の関係は?

2021/12/21
子どもに、テレビやビデオなどを見せているとおとなしくしているので、ついつい見せてしまいます。友人に「あんまりテレビばっかり見せていると言葉が遅くなる」といわれてびっくりしました。本当でしょうか。(1歳9か月|男児)
この質問への回答
【執筆時】(財)児童育成協会こどもの城 小児保健部室長
井口由子
テレビやビデオなどは、子どもの目や耳を引きつける刺激に満ちています。とくに1歳代後半には少しずつ内容を理解し始めるので、子どもも夢中で見ることがあるでしょう。年齢に合った幼児向け番組は、映像や音楽を工夫してあるので、子どもにもよい刺激になります。現代の生活では、大人もテレビなどで情報を得たり楽しんだりするのが習慣になっており、テレビのない生活をすることはむずかしいでしょう。しかし、その悪影響も心にとめておく必要があります。いちばんの問題は、テレビやビデオなどを1人で見ていると人とのコミュニケーションがなくなってしまうことです。テレビやビデオは、一方的な刺激なので、子どもはそれを受け取るだけの受け身のかかわりしかできません。せいぜい自分でまねをしてみる程度です。とくに1歳代の子どもは、言葉を覚えていく大事な時期です。言葉は、自分の力でまわりのものにかかわって遊ぶこと、人と交流する中で身につけていきます。テレビやビデオばかり見せていると、言葉の発達が遅れることもあります。一日のうちこの番組だけ、この時間だけ、というように決めて見せるのがよいでしょう。


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