Question

体温を上げたい

体温を上げたいです。昔から冷え性で、冬だけでなく、夏でもエアコンで冷えを感じます。体温を上げるためには、どのような方法が効果的でしょうか。

女性/50代

2022/01/28

Answer

体温を上げたいとのご相談ですね。寒い季節はもちろん、夏でも冷房などで冷えが気になるものです。体温を上げることについて考えてみましょう。


私たちのからだには体温調整機能が備わっており、筋肉や内臓などから、からだの熱を産生し、皮膚や発汗によって体外に放出しています。体温調整機能が周囲の環境の変化を感じ取り、無意識にそれに合わせて体温を調整し、体温をほぼ一定に保っています。


なぜ体温は一定に保たれるのかというと、神経系から体温調整の命令が出されて、熱の産生と放出のバランスをとっているからです。しかし、体温調整機能の働きが十分でない高齢者や乳幼児、筋肉量の少ない女性は、体温が低めで冷え性になる傾向があります。


体温を適正に保つ第一の方法は、からだに備わっている体温調整機能の働きを補うよう、環境に合わせて室内温度や衣服の調整を心がけることです。


一方、自律神経の乱れや甲状腺などの内分泌疾患、貧血、動脈硬化などで血管が細くなっている、低栄養などの背景から体温が低くなる場合もあります。体温を上げるために、まずは生活のなかでできることから行ってみましょう。


体温を適正に保つポイント

1.睡眠は自然のリズムを大切にからだには、自然のリズムがあります。夜型生活は自然のリズムを乱し、心身の不調を招きます。就寝時間が遅くなると睡眠の質も低下するため、朝に起床して日光を浴び、夜は就寝する、といった自然のリズムに合わせた生活を送りましょう。


2. 筋力トレーニングで筋肉量を増やし、熱をつくる

スクワットや、いすに座った状態で太ももの上下運動、ウォーキングなどが効果的です。


3.朝食を食べてからだをリセット

朝食をとることで就寝中にずれた体内時計がリセットされ、からだが活動モードに切り替わって体温が上昇を始めます。この生活習慣を継続すれば、次第に体温が上がっていくはずです。


4. 一日三食、規則正しく、バランスよく食べる

極端な糖質制限などは避けます。健康な人の適正な食事に占める糖質の割合は、食事量の5~6割とされています。


5. からだを温める食品を選ぶ

温かい汁物や飲み物をとり、からだを冷やす生物や冷たい食品は避けます。旬の食材はその時季に適した食材です。冬が旬の食材は、寒さからからだを守り、からだを温める効果があります。れんこん、ごぼうなどの根菜類、しょうが、シナモンや唐辛子などのスパイス、ココアやホットミルク、くずやあんかけなどは、からだを温めます。


6. ふだんからからだを温める工夫をする

室温を調節し、入浴、足浴などでからだや足元を温めたりすることは効果的です。また、首、手、足などの局所、腰や腹部などを衣類などで温めるのもよいでしょう。からだを締めつける衣類は血行不良につながるので避けます。首や肩をもみほぐすようにマッサージをすると低体温が改善されたとの報告もあります。


生活の工夫をしてもなお、体温が低い状態やつらい冷え症状がつづく場合は、一度医師へ相談してみましょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

本サービスに掲載される情報は、医師および医療専門職等の監修の元、制作しております。監修者一覧および元となる情報はこちらからご参照ください。
みんなの家庭の医学 アプリイメージ
アプリでも

みんなの家庭の医学

歩数ゲームやデイリーアドバイス、無料健康相談が利用可能

QRコード

※ご所属先が本サービスを契約いただいている場合のみご利用いただけます。