運動を行うのに効果的な時間帯

私たちの体は、生体リズムに基づいて機能しています。体温や血圧は睡眠中がもっとも低く、目覚めると同時に上昇して１日の活動に備えます。そして、体温は午後３時ごろ、酸素消費量や肺活量は夕方ごろがピークとなります。このことから、運動のためのコンディションが一番整っているのは、午後３時以降から夕方と考えられます。

ただし、この時間帯でなければならないということではなく、肥満解消や健康づくりのための効果が下がるわけでもありません。健康づくりのための運動は、継続が重要です。自分のライフスタイルに合わせて、続けやすい時間帯に行うのがよいでしょう。

運動時の安全面から考えると、起床後、３時間は避けたほうが無難です。起床後は活動に備えて血圧が上昇、睡眠中の発汗により血液が濃縮して凝固しやすい状態でもありますから、心血管系の事故が起こりやすい時間帯です。そのため心臓の持病がある人、血圧が高い人、過労気味の人、高齢者などは、起床後間もない時間帯の運動は避けたほうが無難です。

また、季節的には、暑い時期の日中は熱中症の危険が、冬の早朝は路面凍結による転倒の危険があります。運動は、こうした事故が起こりやすい時間帯を避けて行うことが大切です。