自分の気持ちを表現したり人との会話が苦手

文面から、あなたが人に対してとても気を使い、いろいろと考えながら会話をしている様子がうかがえました。「まとも」というのは、主観的な概念でもありますので、具体的に何なのかと考えると、むずかしいものですね。あなたとしては、ありのままの自分を表現できず装っていることに、ストレスや苦痛を感じているのでしょうか？　少しでも楽な気持ちで人付き合いをするにはどうしたらよいか、一緒に考えていきましょう。

「人付き合い」といっても、種類はいろいろありますよね。家族や親しい友人などから、職場の人、近所の人、親戚、知人程度の人まで。相手によって付き合い方が変わるのは自然なことです。

距離のある相手に対しては、誰でも気を遣って話をしますので、本当の気持ちを素直に表現できない、もしくはしないことも多々あるでしょう。つらくても笑顔をつくる、大丈夫ではなくても大丈夫と答える、ときどき目を合わせながら無難に答えるというのは、それほど親しくない相手であれば、割と一般的な対応かもしれません。

例えば、あまり付き合いのない親戚や、知人程度の人に対して、そのような対応をしているのであれば、あなたには十分にコミュニケーション能力が備わっているといえると思います。「まともなふりをする」と考えるよりも、大人として、相手にも配慮しながら適切な対応をしている、と捉えてみてはいかがでしょうか？　確かに、気を遣いながらそんな対応をするのは大変ですが、おそらく誰もが多かれ少なかれ、同じような気持ちで会話をしていることでしょう。自分だけではなく、周りの人も同じと考えれば、少し気持ちが楽になりませんか？

ただ、相手とどんな関係であれ、泣きそうになるほどつらいときや大丈夫じゃないときでも、何もないかのように常にふるまうことで、あなただけが犠牲になったり、がまんさせられたり、という状況がひんぱんに起きているのなら、とても心配です。相手との関係性や、つらさの程度によっては「つらい」「大丈夫じゃない」と伝えていいときもあるのではないでしょうか。

あなたが自分の気持ちを正直に表現することに、ブレーキをかけているものは何でしょう。一度、ふり返って整理してみてください。そして、まずは家族や親しい友人など、心を許せる人を相手に、少しずつ気持ちを表現する練習をしてはどうでしょう？　相手はあなたが困っていることについて手伝ったり、助けてくれたりするかもしれません。実際の手助けなどはなかったとしても、気持ちを受け止めてくれたり、理解してくれたりするだけで、楽になる場合もあるでしょう。

いずれにしても、あなただけが無理やがまんをしてつらい、という状況がつづくことがないように、あなたの本当の気持ちやどうしたいかについても、常に意識して大切にしていってくださいね。