うつ病、親や友人が「薬に頼るな」と言う

うつ病になられて1年とのこと。受診に至るまでつらい症状を抱えていらっしゃったことでしょう。受診への迷いも少なからずあったのではないかと想像しています。

受診の経緯はわかりませんが、うつ病と診断され、いくつか薬を処方されたのですね。つらい症状を改善するため、医師の指示のもと服薬を始められたにもかかわらず、家族や友人から理解を得られず、むしろ薬に頼らないよう言われてしまって、途方にくれたことでしょう。周囲から理解を得られないことはとても苦しいことですよね。受診当初と比べて、今は少しでも楽になっていますか。

うつ病の治療では、薬物療法と休養をとること、カウンセリングなどの精神療法が一般的です。休養をとることのなかには、十分な睡眠をとることも含まれます。寝つきが悪いなどの症状に悩む場合には、まず薬物療法で睡眠がとれるようにし、休養をとって体調を整えることが大切です。その意味で、あなたが医師の処方による服薬をされていることは決して悪いことではありません。

抗うつ薬などの薬は、医師の指示通りに飲み続けることが必要で、急にやめてしまうと思わぬ不調や症状のぶり返しを招くこともありますから、ご自身のおからだを守るためにも、これからは決して自己判断で中断はしないでください。症状がよくなれば、医師と相談しつつ薬を減らしていくことも可能です。

一方で、家族や友人に正直に話したのに、薬に頼るなと言われて迷ってしまうあなたの気持ちも伝わってきました。隠れて飲むというのも、後ろめたく感じられますね。薬に頼るなと家族や友人から言われることや、それによってあなた自身も服薬をやめようとしたことなどは、主治医の先生に相談できていますか。服薬について、あなた自身が先生からきちんと説明を受け納得できていれば、周囲からの理解がなくても服薬を続ける負担が減るのではないでしょうか。

また、薬についてどのように説明すれば、家族や友人に理解してもらえるか、家族、友人とどのように関わっていけばいいかなどについても、アドバイスが得られることと思います。もしまだでしたら、ぜひ相談してみてください。

あなたの今の状況と、そのための治療について周囲の理解が得られ、少しでも早くお気持ちが楽になることを祈っています。