Question

働かずに家にいる33歳の義理の兄が心配

私の夫の兄は33歳ですが、十数年前から仕事もせず一日中家にいます。家ではお酒を飲んでばかりいて、十数年前に飲酒運転をくり返した末に、自動車の運転免許も取り消しになったままです。今は両親が元気なのでよいですが、いずれ年老いて働けなくなったら、弟である夫と私で兄の面倒まで見なければならないなんて嫌です。兄は私たちがいても一切口をきかず、ときどき新聞で顔を隠したりしています。兄は精神的な病気でしょうか?

女性/20代

2022/01/28

Answer

お兄様が、いわゆる引きこもりのような状態かどうかはわかりかねますが、近年では引きこもりの人の高齢化が進んできているとも言われています。本人や家族がどこにも相談できていないケースも少なくないと思われるため、実態を十分に把握することはむずかしいのですが、引きこもり状態が長期化して高齢化するにつれ、さまざまな問題が生じることが考えられます。


あなたが危惧しているように、引きこもりの背景に精神的な病が隠れていることが少なくありません。病気かどうかの判断には、お兄様自身が精神科等の専門医を受診する必要がありますが、本人に受診の意思がないとむずかしいかもしれません。今回はこういった場合、一般的にどのようなことに気を付けるべきか、また今の段階であなたができることなどについて考えていきたいと思います。


第一にお兄様自身とご両親、そしてご主人が、現状やこの先についてどの様に考えているのかがとても重要です。順序としては、まずはご主人にあなたの不安を伝え、話し合ってみてはいかがでしょうか?


自分の家族を悪く言われることに抵抗を感じる人は多いため、ご主人と話す際には、お兄様を責める言い方はせず、お兄様の心身や経済面を心配していることを伝えたうえで、自分たちができること、できないことを具体的に話し合えるとよいでしょう。今後、お兄様やご両親と話す機会があったとき、ご主人とあなたの考えを擦り合わせておくことはとても重要ですので、そこから始めてみてはいかがでしょう?


お兄様の生活が成り立っている現状では、家族で具体的な話し合いをすることはむずかしいかもしれません。その場合でも、お兄様の将来的な経済面について、お兄様自身やご両親がどのように考えているかを確認し、あなたやご主人の考えを伝えておけると安心でしょう。


お兄様を取り巻く環境は時間とともに変化していくので、その状況に応じて、柔軟に対応を考えていくことが大切です。例えば、お兄様自身が今後自立する可能性もありますし、ご両親の退職などをきっかけに今後について真剣に向き合う時期がくるかもしれません。その時にどういった方法があるのか、今のうちから情報を集めておくことはできます。


身近な相談先としては、市区町村や保健センターなどの保健師やソーシャルワーカー、精神保健福祉センターの相談窓口などが考えられます。本人やご両親が困っていない状況では、現時点で直接サポートを受けることはむずかしいかもしれませんが、将来的にこのままであった場合の対応策などを相談することはできるでしょう。もし、お兄様自身が自立を考えているならば、こういった窓口を案内してみてはいかがでしょうか?


また、飲酒の問題を抱えている場合、からだへの影響も心配されます。精神科の受診に抵抗がある場合、まずは内科受診をすすめてみるのも1つの方法です。アルコールの問題に関しては、上記の相談窓口でも、本人や家族の相談を受けています。あなたやご主人が家族として相談できる場合もありますので、状況に応じて利用を考えてください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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