5年間悩まされている肩こり。なぜ起こる?

5年ほど前から肩がこるようになり、肩こりからめまいを起こし、神経ブロック注射をしていた時期もあります。ここ2年くらいは、首すじから肩にかけて、ピリピリ、ジリジリした感じがあるのですが、腕や指先は異常ありません。肩がこり過ぎて、しょっちゅう首をグルグル回しています。なぜ肩こりは起こるのでしょうか。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
ご相談者は5年ほど前から肩こりの症状があり、神経ブロック注射を受けていたときもあったとのこと。ここ数年は、首から肩がピリピリするなどの症状もあるとのことで、首を回すなど工夫されるのですね。今回は肩こりの原因について説明したいと思います。
病的な背景のない一般的な肩こりのおもな原因は、筋肉の疲労と血行不良だと考えられます。
筋肉疲労の原因は、首や背中が緊張するような姿勢での長時間の作業、悪い姿勢(猫背や前かがみ)、女性に多い華奢な体形、ストレスなども関係するといわれています。ショルダーバッグなど、片方の肩にかかる負荷が原因となることもあります。
血行不良は、寒さや冷房、低血圧、貧血、運動不足などが原因となるほか、なで肩の体形も腕や手に向かう神経や血管を圧迫し、血行不良の要因となることがあります。
長時間同じ姿勢で作業をすると、肩の筋肉に大きな負担がかかりますが、パソコンなどのデスクワークはその代表例です。同じ作業をしても、すぐに肩がこる人とそうでない人がいますが、こりやすいかどうかは、体形や体質が関係しているといわれます。首が細く、なで肩で華奢な人は、頭の重さを支える力が弱く、肩がこりやすくなります。男性よりも女性に肩こりが多いのは、このためです。
筋肉疲労や血行不良などの生活習慣に基づく肩こりは、セルフケアで軽快しますが、いろいろ試しても症状が軽快せず、むしろ悪化するようなときは、首や肩の病的な変化が背景にある場合も。そうした場合は、医師に相談することをおすすめします。肩こりで医療機関を受診するときは、まずは整形外科がよいでしょう。
肩こりの予防には、ストレッチや適度な運動が有効だといわれています。とくに確立された方法はなく、適度なストレッチやラジオ体操、肩を動かすような体操、例えば両肩の上げ下げ、組んだ両腕を真っすぐ伸ばして頭の上まで上げることなども、予防になるでしょう。肩や周辺の筋肉を局所的に動かしたり、全身運動によって血行をよくするのも、予防や改善によいといわれます。
セルフケアでは、肩に温かい蒸しタオルを当てたり、入浴したりして筋肉を温めることも症状の緩和に役立ちます。また、デスクワークなどで同じ姿勢を長く続けないようにすることも大切です。症状が出たら、基本的には休むことが一番の対処法ですので、十分な睡眠と休養、ストレスをためないことが症状の改善には必要不可欠です。
ご相談者の最近の医療機関での治療状況は不明ですが、症状によって生活に支障が出たり、悪化傾向にある場合は、整形外科を受診しましょう。診察を受けたうえで今後の対処方法について相談するとよいでしょう。


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