牛乳の殺菌方法の種類とその栄養の違いは?

2022/01/28
牛乳の低温殺菌タイプと高温殺菌タイプは、なにが違うのですか。栄養面での違いはありますか。
この質問への回答
保健同人フロンティアメディカルチーム
市販の牛乳は、殺菌されていない生乳を殺菌処理して製造されます。
殺菌方法には、低温長時間殺菌法(LTLT:62~65℃、30分)、高温短時間殺菌法(HTST:71~75℃、15秒)、高温長時間殺菌(HTLT:75℃以上、15分以上)、超高温瞬間殺菌法(UHT)(120~150℃、1~3秒)などがあります。これらの殺菌法は、それぞれ殺菌効果が異なります。
日本で市販されている牛乳の多くは、超高温瞬間殺菌法によって製造されています。超高温瞬間殺菌法は、熱に強い「耐熱性胞子形成菌」を死滅させることができます。
超高温瞬間殺菌法以外の殺菌法は、細菌をすべて死滅させることはできませんが、人体に有害な細菌は死滅します。このため、冷蔵すれば、一定期間は安心して飲むことができます。
加熱温度が高く、時間が長いほど、特有の加熱臭が感じられるようになりますが、風味の評価には個人差が見られます。また、殺菌方法による栄養面での違いはとくにないと考えられています。
牛乳に期待される主な栄養素はたんぱく質とカルシウムですが、いずれも加熱によって栄養的価値に変化はありません。ビタミン類も、A、B1、B2は加熱の影響を受けません。ビタミンCは熱に弱いのですが、もともと牛乳にはあまり含まれていません。
こうしたことから、栄養価の面からは影響はないと考えられるのです。


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