Question

中絶の時期による母体への影響と費用の違い

早く中絶するのと、中絶できるギリギリのときにするのでは、手続きや母体への影響、費用などに違いがありますか。

女性/20代

2022/01/28

Answer

人工妊娠中絶とは、胎児が母体外では生きることができない時期に、胎児とその付属物(胎盤・卵膜、さい帯、羊水)を人工的に母体外へ排出することをいいます。現行の法律では、22週未満までを「胎児が母体外では生命を保続することのできない時期」と定めており、母体保護法で中絶手術が認められているのは22週未満までです。


妊娠初期にあたる12週目までの中絶手術では、子宮頸管(けいかん)拡張術と子宮内容除去術を行います。子宮頸管拡張術は、ラミナリア桿(かん)という海草の一種を子宮頸管に挿入して頸管を広げる、手術前に行われる処置のことです。子宮内容除去術には、キュレットという器具などで子宮の内容物を取り出す「掻爬(そうは)法」と、吸引管を用いて子宮の内容物を吸引・除去する「吸引法」があります。医療機関によりますが、手術は日帰りまたは入院で行われています。


12週以降の中絶手術も同じ方法ですが、加えて、薬剤により人為的に陣痛を起こし、出産に近い形式で手術を行うのが一般的です。胎児の大きさによっては、薬剤を使わないこともあるようです。原則、入院が必要です。なお、12週以降の中絶手術においては、胎児の父または母により、居住地または死産した場所の市町村に7日以内に死産証明書の届出が必要です。


体への影響としては、手術や麻酔による副作用、合併症(子宮や頸管の損傷、出血、感染症など)のリスクなどが心配されます。ただ、12週以降になるとリスクや負担が大きくなります。


費用は、週数、入院の有無や期間などによって、10万円程度から50万円程度とかなり差があるようです。実際の金額については、希望される医療機関に直接お問い合わせください。


なお、WHOは2012年に発表したガイドラインで、妊娠中絶の「安全で効果的」な方法として、吸引法か中絶薬を推奨しています。国際的にも掻爬法はリスクが高いとして行われない傾向があり、こうした状況をを踏まえ、2021年に厚生労働省は吸引法の「吸引法」を周知するよう産婦人科医の団体や学会に通知しました。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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