花粉症発症の地域差
花粉症の発症状況に地域差はありますか。
男性/30代
2022/01/28
花粉症のおもな原因植物はスギですが、その他にも症状を引き起こす植物は50種類以上あるといわれています。おもなものに、樹木ではスギやヒノキをはじめ、シラカンバ、ケヤキ、クヌギなど、草本ではイネ科のカモガヤ、キク科のブタクサやヨモギなどがあります。
地域にこうした花粉症の原因植物がどれだけ生息しているかによって、花粉量や花粉の飛散する時期が異なるため、花粉症の発症状況には地域差が出ます。
たとえば、スギが少ない北海道では、スギ花粉症は南部の函館などに限られています。ただし、シラカンバによる花粉症は多く見られます。
東北地方では、植林状況から今後スギの花粉量が増加すると考えられています。
関東・東海地方の山梨県、静岡県、愛知県では、ヒノキがスギより多く植えられているので、ヒノキの花粉量がスギより多い地域があります。この三県以外の関東・東海地方では、スギがヒノキより多いので、スギ花粉が多く飛散します。
関西地方では、ヒノキとスギの植林面積がほぼ同じで、スギ花粉よりヒノキ花粉が多くなる年もあります。
九州地方では、花をつけにくい品種のスギが多く、植林面積の割にはスギの花粉量が少なくなっています。
沖縄ではスギは少なく、スギ花粉症は少ないと考えられています。
また、植物によって花粉が飛散する距離が大きく異なります。
たとえば、スギは数十㎞以上飛散すると考えられていますが、草本のカモガヤやヨモギなどでは数十mから数百mほどと考えられています。
こうした違いによって、花粉症の発症状況に地域差が生まれます。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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