Question

花粉症の減感作療法とは

花粉症に対する減感作療法とはどんな治療法ですか。

男性/50代

2022/01/28

Answer

花粉症に対する代表的な根治療法が減感作療法です。減感作療法は「アレルゲン免疫療法」や「抗原特異的免疫療法」とも呼ばれ、抗原として明らかになった花粉エキスを皮膚へ注射したり、舌下に薬液や錠剤として毎日置くなどの方法で、最初は低い濃度から投与し、その後少しずつ濃度を上げ、花粉に対する免疫を獲得させる方法です。

皮膚へ花粉の抗原エキスを注射する方法は、皮下免疫療法といいます。治療は、週に2回からはじめて、濃度を上げながら約3~4ヵ月後には投与するエキスの量を決め、その後は月1回の投与を続けていきます。

舌下に抗原エキスである薬液や錠剤を置く方法は、舌下免疫療法といいます。薬液や錠剤を舌下に1分間または2分間保持した後に飲み込みます。1日1回毎日継続して行います。


どちらの治療も、病院によって多少方法は違いますが、2年以上続ける必要があります。

また、花粉症に対してはどちらもスギ花粉のみが対象です(皮下免疫療法は他にハウスダスト、舌下免疫療法はダニの減感作療法が可能)。皮下でも舌下でも健康保険が適用されます。

減感作療法は唯一の根治治療となる可能性があり、花粉症の完治率は約2割で、7割の患者さんに症状の軽減が見られるといわれています。花粉が飛散し始めると治療ができなくなるため、飛散が終了した6月ごろから、飛散前の12月上旬ごろまでの受診を推奨する医療機関が多いようです。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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