朝の体温が低いが大丈夫？

人の体温は、個人差はあるものの36.6〜37.2℃程度が標準といわれます。からだの中心に近いほど安定し、手足など末梢部分になるほど外気の影響を受け不安定です。

体温は1日の変動幅が1度ほどあり、時間帯で変化します。体温がもっとも低い朝4時頃から少しずつ上昇し、起床後に朝食をとるなどで徐々に体温が上がります。体温は、疲労や生活リズム、寒さなど、生活環境の影響を受けることがあります。

35℃未満なら低体温症が疑われますが、日常生活が支障なく送られていれば、その心配は少ないでしょう。まずは、体温を正しく測定できているか、見直してください。

体温測定はわきの下で行うことが多いのですが、わきはからだの表面にあるので、正しく測定しないと、からだの内部の温度は測定できません。測定前にわきの汗をしっかり拭き、体温計を脇の斜め下30°くらいから入れてわきのくぼみに当て、わきが密閉されるように閉じます。ひじをわき腹に寄せ、手のひらを上に向けるとしっかりとわきが締まります。測定側と逆の手でひじを軽く押さえると安定します。

この方法で10分ほど測定した体温が、からだの内部の体温を反映したものです。予測式の電子体温計は数分以内にピピッと鳴ります。これは予測値で誤差が出ることがあります。実測式の体温計で10分ほど測ると実測値が出ます。予測式体温計でも、予測検温後もそのまま測り続けていると実測値がわかります。

他にも、舌下、耳などが測定場所として用いられます。ただ、耳式体温計は上手に測れないと体温にばらつきが出ます。体温計の種類によって、測定部位の測定時間などに目安があるので、体温計の説明書をきちんと確認しておきましょう。