また働きたいが、夫が許してくれない
結婚する前から続けていた経理事務の仕事にやりがいを感じ、できる限りこの仕事を続けたかったのですが、夫の強い希望があり、仕事に未練を残しつつ出産後に退職しました。その後は子育てに専念し、専業主婦として今日に至っています。子どもも大きくなり、自由な時間が増えた今、「また働いてみたい」という思いが強くなってきたのですが、夫が頑として許してくれません。反対する理由も言ってくれず、困っています。

女性/40代
2021/12/21
あなたなりに仕事にやりがいを見出し、出産後も「仕事を続けたい」という強い意志があったにもかかわらず、ご主人やお子さまのため、その思いを心の奥に収めて、今まで一生懸命に家庭を守ってきたことと思います。子育てが一段落し、ようやく「働ける」状況にたどり着いた今、「また働いてみたい」と願うあなたの気持ちは、ごく自然なものだと感じました。ご主人の理解が得られないことに、さぞかし困惑されていることとお察しします。
あなたは心の中で「私が働くのだし、仕事を続けることを今まで我慢してきたのだから、もうとやかく言われたくない」と思っているかもしれません。しかし、夫婦生活はこれからもずっと続いていくものです。生活に変化が生じるのであれば、夫との協力関係は、これまで以上に大切なものになってきます。また、夫の強い反対を押し切って働きに出るより、ご主人の理解とサポートを得て働くほうが、はるかにあなたの安心につながるはずです。では、ご主人の理解を得るためにはどうしたらいいのでしょうか。
まず、ご主人が反対する理由について考えてみましょう。ご主人には、「家庭は妻が守るもの」「自分が充分にかせいでいるのだから、妻が働く必要はない」、あるいは「今さら妻が働けるわけがない」という思い込みがあるのかもしれません。また、ご主人の育った家庭環境によっては、「母親が不在で寂しい思いをしたから、家に居てほしい」と思っていたり、逆に「母親はずっと家に居てくれたから、それが当たり前」という考えが染みついていたりする可能性もあります。反対する理由はいろいろ考えられますが、まずはそれをはっきりさせていくことから始めてみましょう。
それを理解した上で、あなたが「なぜ今、働きたいと思ったのか」、その意志を明確に伝えることが大切です。「時間ができたから働きたい」という漠然とした理由では、ご主人を納得させるには弱いかもしれません。「社会とつながりたい」「自己実現をしたい」「暮らしを豊かにしたい」など、ご自身の気持ちについてじっくりと考えてみましょう。自分自身の答えに、あなたが心から納得できれば、ご主人の理解も得られやすくなると思います。
意見を出し合うことで、言い争いになるかもしれません。しかし、ご主人と対立するのではなく、お互いに譲れるところは譲り、わだかまりのない合意を得ることが大切です。そして、最終的には「家族のために一緒にがんばりたい」という気持ちが伝わることで、協力体制を作ることを目指しましょう。「仕事を持つ妻」とご主人との間に、新しい関係性が生まれる可能性もあります。「働くお母さん」の姿は、お子さまにも新鮮に感じられるでしょうし、今まであなたがやってあげていたことを、お子さま自身がやるようになるかもしれません。あなたが、心から安心して働けるようになることを願っています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム


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