Question

家族から感謝されず、虚しい

会社員の夫、大学生の娘二人と暮らしています。結婚しても働くつもりでしたが、夫の強い希望を受け入れ、ずっと専業主婦として家庭を守ってきました。日々の食事の支度や掃除、洗濯など、家族のためにと精一杯尽くしてきたつもりです。ところが、夫と娘たちは、私がどんなに忙しくしていても、まったく手伝ってくれませんし、感謝の言葉は一度もありません。最近は家族の世話をしていることが、虚しくなります。

女性/50代

2021/12/21

Answer

自分の気持ちを抑え、妻として母として、ひたすら家族のために尽くしてきたあなたに対して、ご家族の態度はあまりにも鈍感ではないかと感じられました。あなたは特に「感謝」を要求して家事をしているわけではないはずです。しかし、せめて、いたわりの言葉ややさしい態度くらい示してほしいと思うのは、自然な感情だと思います。


家事は、家庭内のもっとも大事な「仕事」です。それは、家庭内の「管理」を、しっかりすることでもあります。つまり、あなたは家族を支え、治めているという大切な存在なのです。まず、そのことに誇りと自信を持ってください。家族の応援やサポートがないのにもかかわらず、毎日黙々と家事を続けてきたあなたには、心から「お疲れさまです」と声をかけたいと思います。そのうえで、これから、家族の世話をすることに対し、いかにしてモチベーションを保っていけばいいのか、考えてみましょう。


なぜ、家族はあなたに対して感謝の気持ちを持てないのでしょうか。おそらく、あなたのことを「主婦なのだから、家事をするのは当たり前」と思い込んでいるからだと思います。さらに、あなたの一生懸命な姿を見て、「好きでやっているのだから、手伝わなくてもいい」と信じ切っている可能性もあるでしょう。だとすれば、そのような家族に対して、「そうではない」という意志を示す必要があります。疲れて食事の支度がつらいときは「今日は疲れているから作れない」と、「できない日もある」ことを示し、「誰かが代わりにやらなければいけない状況」を作り出してみてはいかがでしょうか。


また、あなたが熱心に家族の世話をするあまり、必要以上のサポートをしてはいませんか。仕事が忙しいご主人にもできること、もう大人になった娘さんたちにも手伝ってもらえることはあるはずです。これを機に、あなたがしてきた家事やサポートを見直し、家族のために本当に必要なサポートとは何かを、改めて考えてみることも大事なことです。


それでも、どうしてもやらなければならないのなら、家事に対する考え方を変えてみましょう。家事にいやいや向き合うのではなく、「家事でからだを動かすのは、健康のため」、「献立などいろいろ考えるのは、認知症予防のため」などと、前向きに家事を楽しむ姿勢で取り組めば、自分のからだのためにもなり、気持ちもおだやかになると思います。


あなたには長年の経験から、「家事を効率的にする方法」が身についているはずです。時には、上手に手抜きをして、その結果、得られた時間を自分のために使うという工夫もしてみてください。やがては、娘さんの自立や結婚で、家族が離れ離れになることもあるでしょう。今、家族が一緒に居られるからこそできることも大切にしてくださいね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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