人前での不安や緊張が高い
小さい頃から、人前に出ると顔が赤くなったり、大きな行事の前日は眠れなくなったりと、人よりも不安が高いと感じています。社会人になってからも、初対面の方と会うとき、会議で発表するときなど、緊張して声が上ずったり手が震えたりします。今までは何とかしのいできましたが、最近は会議の日に休んでしまいたくなるほどで、仕事にも影響が出てくるようになりました。誰にも相談できずに困っています。
男性/20代
2021/12/21
大勢の前でスピーチをする、会議でプレゼンテーションを任されるなど、社会生活の中で、不安と緊張を伴う場面は意外に多くあるものです。また、過去に極度の緊張によって恥をかくなど、嫌な思いをした体験があると「また同じことになるのでは」とさらなる不安も伴ってくることでしょう。そのうえ、これが頻繁に起こり、毎日の仕事にも影響を与えるとなると、どう対処したらいいのか、悩んでしまいますね。
不安や緊張は、できれば体験したくない否定的な感情だと思われがちですが、人間が環境に適応するための正常な反応だとも考えられています。
もし、不安や緊張が起こらないとしたら、人は事前準備やリハーサル、イメージトレーニングなどをしないまま、いきなり本番に臨んでしまい、大失敗に至るという危険もあります。その意味でも、適度な不安と緊張は「失敗から身を守るための大切な機能」でもあるのです。そして、事前に入念な準備やリハーサルをすることで「これで大丈夫」という安心感をもつことが、あなたを助けてくれることにもなります。
ほかの人が何の問題もなくやっている姿を見ていると、自分の弱点をなかなか言い出せないものです。しかし、不安や緊張がないように見える上司や先輩も、経験や苦労を積み重ねて、現在に至っているかもしれません。あなたの職場の仕事に関する独特の「コツ」や「知恵」のようなものがあるのではないでしょうか。思い切って打ち明けることで、思わぬ対処法を伝授してくれるかもしれません。また、悩みを理解してもらえることで、味方を得たという感覚が持てますし、実際の現場で配慮してもらえることもあると思います。
周囲の方々のサポートを借り、さらに経験を重ねてもなかなか改善せず、仕事や日常生活への影響が大きくなってきた場合は、専門家の力を借りることが功を奏すこともあります。
不安や緊張は、薬の力によって改善することができます。薬を常用しなくても、大事な会議や行事の前など、症状が出そうなときにだけ服用する、いわゆる頓服薬として使用することも有効です。薬が効いて乗り越えられたという実感が得られると安心ですし、薬がいつも手元にあることで「お守り」の役割も果たし、「いざというときは大丈夫」と安心することもできるはずです。
不安や緊張は、何事に対しても、あなたが真剣に取り組んでいるという証しでもあると考えられます。いいかげんな気持ちで臨もうとしている人には不安や緊張は現れないはずです。その前向きで一生懸命な気持ちは、ずっと大切にしてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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