常に劣等感を抱き悩んでしまう
小さい頃から、他人と自分を比べては、自分のほうが劣っていると感じることが多く、いつも劣等感に悩まされてきました。自分は、自慢できることも誇れることもない欠点だらけの人間だと思ってしまい、職場でも友人関係において常に自信がなく、前向きに進めずに悩んでいます。
男性/30代
2021/12/21
例えば、「身長が低い」などの容姿や外見にかかわることから、「優柔不断だ」「人前でうまく話せない」といった性格や能力に関することまで、劣等感やコンプレックスと呼ばれる感情は、人間なら誰しも抱く代表的な感情です。自信に満ち溢れているように見える人でも、人知れず劣等感を抱いているものです。職場でもプライベートでも、集団の中に所属して、さまざまな人と接していると、どうしても他人と比較しながら生きていくことになります。そうした環境の中では、劣等感を抱くことは、ある意味では避けられないこととも言えるでしょう。しかし、劣等感を持つと自分に否定的になったり、自信をなくしたり、とても嫌な気持ちになるものです。そこで、劣等感が避けられない感情だとすれば、どのように受け止めていけばよいのか、考えていきましょう。
まず、劣等感はどのようなときに生じるのでしょうか。多くの場合、自分より優秀な人と出会ったときに感じるのではないかと思います。そのときどう感じるでしょうか、自分にはないものをその人の中に感じ、こうなりたいという理想像をその人の中に見出すのではないでしょうか。言い換えれば、劣等感とは、自分に足りない部分を自覚し、理想の自分に近づいていく動機づけになっているのかもしれません。だとすれば、人間が成長していこうとする限り、劣等感はついて回るものとも言えるでしょう。そう捉えてみると、劣等感は必ずしも嫌なものではないと思えるようになりませんか。そして、劣等感を補おうとする努力は、自分を改善するための力になっていくはずです。
また、あなたが人より劣っていると感じているところは、本当に欠点と言えるものでしょうか。優柔不断でなかなか物事を決められないと思っている人は、何事に対しても慎重に取り組む人だと考えることはできませんか。人前でうまく話せないという人は、すらすらと完璧に話せる人よりも好感を持たれるかもしれません。このように見方を変えると、欠点は利点とも考えることができます。
一方で、世の中には劣等感を持たない人がいることも否定できません。劣等感を認めない人は、自分の価値観を押し付けたり、自信満々に振る舞ったりして、相手を傷つけてしまうことにもなります。相手を思い、友好な対人関係を続けるためにも、劣等感は必要なものと言えるのかもしれません。
このように考えてみると、劣等感とは、人が成長していくうえで、なくてはならない大切なものだということがわかります。劣等感を強みに変えて、さらなる成長を目指していただけたらと思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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