凝り性、「ほどほど」でやめられない
仕事でも遊びでもなのですが、凝り性が行き過ぎてしまって後悔することがよくあります。先日は部屋の掃除を始めたら、隅々まで気になってしまって、結局は朝から晩まで、他にもするべきことはあったのに休日を丸ごと掃除で費やしてしまいました。それ以外の部分でも一度熱中してしまうと「ほどほど」でやめるという事ができません。
悪いことばかりではないのですが、ある程度自分でコントロールできればと思っています。
女性/30代
2021/12/21
凝り性であるために行き過ぎてしまうところを、なんとか「ほどほど」でやめたいと思われたのですね。 確かに、他にするべきことがあるのに、その時間をつぶしてまで、やり始めたことを続けてしまうと、その部分は完璧になるものの、他のことが予定どおりに進められなくなったりして、そのバランスに悩んでしまうこともありますね。
ある程度自分でコントロールできればと思われるお気持ちもよくわかります。
一方、「悪いことばかりではないのですが」とも感じていらっしゃるようですね。凝り性でよいことというのはどのようなことでしょうか。徹底的にできて、達成感を感じられることかもしれません。周りの方から、「ここまでできるなんてすごいね」などと称賛されることもあるかもしれません。例にあげられた掃除でしたら、部屋がきれいになって過ごしやすくなることや、物の整理ができてスッキリすることなど、よいこともありますから、凝り性は悪いことばかりではなさそうです。
また、例え掃除に凝ったとしても、それを数日に分けて、今日は寝室、来週の月曜日に時間ができるからそのときにリビングというように、計画的に時間を使うことができれば、それほど問題にはならないのではないかと思います。このように考えてくると「凝ること」に問題があるというよりも、凝ったら「とまらない」ということに問題がありそうです。
「とまらない」行為をとめるためには、とまるきっかけが必要です。当たり前のことながら、放っておくと疲れ果てるまでとまりません。 同時に、あなたにとっての「ほどほど」を知ることも大切です。後悔することがよくあるということですから、おそらくあなたにとっての「ほどほど」は、「後悔しない程度」ということができるかと思います。
それをふまえて対処をしていくことになりますが、まず、取り組みやすいことからでかまいませんので、何かを始めるときに区切りを設けるようにしてみましょう。簡単なのは、キッチンタイマーや携帯電話のアラーム機能などを使って、1時間ごとにアラームがなるように設定しておくという、時間で区切る方法です。誰かそばにいてくれるときには、声をかけてもらうのもよいでしょう。区切りごとに、そのときの満足感と、あと1時間続けたときにどれぐらい後悔することになりそうなのかということを考えて、天秤にかけます。
このとき、10段階や100点満点などで点数化すると、ご自分の気持ちを可視化できて便利だと思います。満足感のほうが先にあるはずですから、後悔が少ないうちにある程度の満足感があれば、そこがとめ時です。満足感をなかなか味わえず、後悔が出てくるものについては、他のやるべきことが終わって、十分に時間があるときにしたほうがよいということになります。このようにして、満足感と後悔のバランスをご自身で確かめながら、ご自分の「ほどほど」を見つけていきましょう。
また、時間で区切る以外に、場所や作業内容で区切るという方法もあります。掃除であれば、部屋で切り分けて、順番に空いた時間を使ってやるなど、やりたいことの作業や過程の中で切り分けて別の日にできないかを考えてみてください。この場合は、あらかじめ区切った箇所が終わった段階で、同様に満足感と後悔のバランスについて確かめてみるようにするとよいでしょう。
どうしても、自分ひとりでは対処が難しいという場合には、カウンセラーなどの専門家の力を借りながら、ご自分にとってやりやすい工夫などについて一緒に考えてみるのもいいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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