パチンコにはまって抜け出せません

この問題はお金も絡みますし、本当にやっかいですね。もう1回だけ、これでやめようという気持ちを抱きながらも、ついついパチンコに足が向いてしまうご自分を責めている様子が伝わってきます。

今回のご相談は「どうしたらやめることができるか」です。やめるためには、パチンコに行かなければよいのです。そのためにはパチンコをしないという確固とした決意のほかに、パチンコ店の前を通らない、どなたかにお金を管理してもらいお金を持ち歩かないなどの工夫も必要です。ただ、あなたはずいぶん前からはまっているとのことですから、上記のような努力を何度もくり返してきたのではないでしょうか。そして、それでもパチンコをやめることができないあなたが、今、目の前で途方にくれているという状況なのでしょう。

まず、「止めなければ」という考えを一旦保留しましょう。「やってはダメだ」という気持ちで自分を追い詰めてしまいますと、その考えだけが空回りして、解決になかなか至らないことがよくあります。一度リラックスした気持ちに切り替え、生活全般を見直してみましょう。月の収入のうち、どのくらいをパチンコに費やしているでしょうか。「ちょっとだけ・・・」とパチンコ店に入ったことで、仕事やプライベートの予定、生活リズムにどのような支障が生じていますか。これまでのパターンをじっくり見直してみましょう。もしご家族がいらっしゃるのであれば、一緒にふり返っていただくのもよいでしょう。

あなたのパチンコは、「少しお金が入ったり、ちょっとした時間ができると」と、なんらかのきっかけがあるときに限定できています。ぜひこの段階で、「どうしたら止められるか」ではなく、「パチンコがなくてもいられる自分」を見つける視点で、新しい生活パターンを作っていきましょう。これまでパチンコをしたくなっても、その気持ちをうまくやり過ごし、行かずに済んだのはどのような時でしょうか。パチンコに代わる趣味やストレス解消法をたくさん作っていけるよう、興味の持てそうなサークルや活動に積極的に参加してみましょう。一緒に楽しめる仲間作りも大切です。こうした取り組みはひとりでやるより、味方がたくさんいたり、一緒にがんばる人がいることで、うまくいくことが多々あります。ギャンブル依存症の治療でもそうしたグループでの取組みはよく知られています。それでもむずかしいときは専門家のサポートを得るのもひとつです。