潔癖性な自分に悩んでいる

今までは何気なくつかまっていた電車のつり革や手すりが気持ち悪くなり、公共のトイレを利用するのも躊躇するようなご様子では、電車に乗ることや、外出先で用を足すことなど日常生活において避け難いことができず、苦しい思いをされておられるのだと推察します。

最近になってそのような症状が過剰になってきたようですが、何か慣れるのに大きなエネルギーを要するような変化などは思い当たりますか。もしくは人間関係でのストレス、ご家庭や職場でたいへんな問題を抱えているなどが影響している可能性もあります。そのような場合は、まず環境を見直し、体調を整える必要があります。

すでに日常生活に支障が出ているということですから心配な状況といえます。もし、何十回もくり返し手を洗わなければ気がすまない、電車の手すりや外のトイレのことが気になって頭から離れない、食事も十分にとれない、仕事に集中できないなどの問題を抱えているようなら、メンタルクリニックや精神神経科などの専門の医療機関を受診され、つらい気持ちを専門医に相談し、医療の力を借りて回復を目指すことをおすすめしたいと思います。

嫌悪感が生じたときには、落ち着いてからでもよいので、そのときに湧き起こる考えを書き出してみると効果がある場合があります。自然に湧き起こる「汚い」「触りたくない」などの気持ちに対して、別の考え方ができないかと考えてみてください。最初はむずかしいかと思いますが「後で手を洗えばよい」「洗濯するんだから大丈夫」などと、柔軟な考え方を取り戻すことが少しずつできてくれば、過ごしやすくなってきます。自分で別の考え方を見つけるのがむずかしいときは、カウンセリングでカウンセラーと一緒に取り組むのもよいでしょう。

考えたくないことがくり返し頭をよぎってしまう時は、軽い運動をして身体を動かす、好きな音楽を聴いてリラックスする、お友達とおしゃべりを楽しむなどをすると、脳のリフレッシュができます。煮詰まってしまう前に、医療や専門家の力を頼りつつ、心を洗濯するつもりで少しずつ息抜きをしてみましょう。