出血時間
最終編集日:2022/7/29
出血時間とは、皮膚から出血した血液が自然に止まるまでの時間を計測する検査です。血を止めるには血小板、血液凝固因子と毛細血管などが関係しますが、とくに血小板の働きは血が止まることに大きく関与しています。血小板は血管が破れるとその部分にくっつき(粘着能力)、ほかの血小板も集まってきて(凝集能力)、血を止めるのです。このような本来からだに備わっている止血の力が正常に働いているかどうかを調べる検査です。
検査でわかること
検査にはデューク法とアイビー法がありますが、日本では通常、デューク法で測定します。やり方は、耳たぶに傷をつけて出血させ、30秒おきに紙をあてて出血が完全に止まるまでの時間を測ります。これにより、血が止まりやすいか、あるいは止まりにくいかがわかることから、手術前の基本検査として行われます。また、血が止まりにくい、鼻出血がある、けがではないのにあざがある、といった症状がある場合に、血小板系や血管系の状態を調べるために行います。
出血に影響のある薬(解熱鎮痛薬のアスピリンなど)を飲んでいる場合は、可能であれば1週間くらい薬を休んでから検査を受けましょう。
なお、この検査は傷のつけかたによって測定値が変わることがあるため、最近はかわりに血漿プロトロンビン時間(PT)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)などの検査を行うことが多くなっています。
異常がある場合に疑われる病気
血小板減少、再生不良性貧血、急性白血病、特発性血小板減少性紫斑病、骨髄増殖性疾患、血小板無力症など
監修
寺下医学事務所 医学博士
寺下謙三
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