すぐ何にでもイラッとしてしまう

最近になって、ちょっとしたことにイライラしてしまうとのこと。何かきっかけとなる出来事はありましたか。もしかしたらその出来事に対して「納得がいかない」「悔しい」などの気持ちが残っているのかもしれません。消化しきれない気持ちがあるならば、過去に感じた正直なお気持ちを、信頼できる知人や友人、ご家族に話して「手放す」のもよいと思います。

きっかけが思い浮かばないのでしたら、イライラしやすいのは、ご相談者の「考え方の癖」が関係しているのかもしれません。自分が思ったようにならないときの怒りは、相手が期待どおりでないときに感じるものです。ふだんから、相手や物事に対して「～ねばならない」「～すべき」と考えがちではありませんか。あるいは、自分の理想像があり、自分にも相手にも完璧を求めてしまうことはありませんか。相手に期待しすぎていないかを考えてみましょう。

とはいえ、自分の考え方の癖をすぐに直すのはむずかしいものです。日常生活で、感情を爆発させる前にできることをいくつかお伝えします。

1つ目は、冷静になるためにその場を少し離れること。これを「タイムアウト」といいます。相手には、タイムアウトすることと、戻る時間を伝えましょう。場を離れて少し気分転換をするのです。

２つ目は怒りを感じたら、目の前にある物を集中して見てください。ペンや時計、スマートフォンなどを見つめ「このペンはいつ買ったかな」などと心の中で自分に質問するのです。こうしてイライラから気持ちをそらしてみます。

３つ目は深呼吸です。イライラや怒りを感じているときは呼吸が浅くなっています。怒りを感じたら、呼吸に意識を向け、ろうそくの火を消すようなイメージでフーッと息を吐き出します。吐き出したら今度は、鼻からゆっくり息を吸います。この深呼吸を少し続けてみましょう。気持ちがリラックスしてきます。

冷静になると気持ちも伝え方も変わります。ぜひご自分のできることから行ってみてください。