爪が割れた。生えてくるのを待っていてよい？

包丁で指を切られたとのこと。一般的な応急処置は、出血と感染を起こさないようにすることです。水道水で洗い、傷の周囲の皮膚も含めて洗い流します。消毒薬は必ずしも使う必要はありません。その後、爪の割れている部分が引っかからないようにばんそうこうや包帯などで固定しておきましょう。はがすときに爪が引っ張られるため、爪部分にテープが直接つかないように気をつけてください。

爪を縦に割ってしまった場合の受診の目安としては、爪の根元が傷ついている、痛みが強い、出血がなかなか止まらない、感染の徴候がある（爪の周囲が赤く腫れている、熱感がある）などです。今回は感染の徴候などがみられず、痛みもそれほど強くないようですが、生えてくるのを待つのではなく、やはり皮膚科、あるいは形成外科への受診がすすめられます。適切な診断・治療を受けることで、感染の心配をなくす、痛みを軽減する、回復を早めるなどが期待できます。

爪の伸び方は、個人差があるものの、1日に0.1㎜くらい伸びます。季節によっても異なり、夏場のほうがよく伸びます。ご相談者の爪は、根元から10mmくらいの大きさとのことで、生え変わるまでに3～4カ月ほどかかると予測されます。また、根元から下の部分も割れているようなら、爪の甘皮に出てくるまで（爪が目で確認できるまで）に1カ月強かかります。焦らずに様子をみていきましょう。