ロコモティブシンドロームとは

加齢などにより、骨や関節、筋肉など、体を動かすために必要な部位の働きが衰えると、歩行や日常生活の自立度が低下します。こうした運動機能の低下のために、要介護になる危険の高い状態が「ロコモティブシンドローム（運動器症候群）」です。略して、「ロコモ」と呼ばれています。

「ロコモ」は2007年に日本整形外科学会が、超高齢化社会を迎えることを見据えて提唱した概念です。ロコモティブは「運動の」と訳されますが、「機関車」「移動力のある」といった能動的な意味も持ちます。年をとることに否定的なニュアンスを持ち込まないことが大事であると考えて、この言葉が選ばれたようです。

日本整形外科学会では、ロコモの症状を早期発見するための簡易テストとして「ロコモーションチェック（ロコチェック）」の実施を促しています。また、いつまでも元気な足腰を維持し、自立した日常生活を送れるようにするための運動として「ロコモーショントレーニング（ロコトレ）」の実践を推奨しています。