「副腎腫瘍の疑い」とは、どういう状況?
人間ドックの結果、「副腎腫瘍の疑いがある」と言われました。これはどういった状況でしょうか? 受診をしたほうがよいのでしょうか?
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
副腎は、左右の腎臓の上にある小さな臓器です。副腎は皮質と髄質に分けられ、副腎皮質ではコルチゾールとアルドステロン、副腎髄質ではアドレナリンなどのホルモンを産生します。
副腎がつくるホルモンは、血圧や代謝、ストレスへの反応など、からだの働きを保つ上で重要な役割を担っています。
一般的に副腎腫瘍は、ホルモンを過剰に分泌する「機能性」と、ホルモンを過剰に分泌しない「非機能性」に分類されます。また、非常にまれですが、副腎皮質がんなどの悪性腫瘍が見つかることもあります。副腎腫瘍では、「ホルモンを過剰に出していないか」と「悪性の可能性がないか」を確認することが重要です。
近年、超音波検査やCT検査などの画像検査で副腎腫瘍が偶然発見されることが増えていますが(「副腎偶発腫」と呼ばれる)、多くは良性の非機能性副腎腺腫で、治療が不要な場合が多いとされています。
副腎腫瘍の症状は、多くの場合、過剰につくられるホルモンによって引き起こされます。副腎腫瘍が小さいうちは、腫瘍そのものによる症状が出ないことも少なくありません。一方、ホルモンの過剰分泌により、2次的に高血圧症や糖尿病、体重増加を起こす場合もあります。
過剰につくられるホルモンの種類によって病態や症状は異なります。代表的なものは次のとおりです。
●アルドステロンが過剰のとき:原発性アルドステロン症
高血圧、低カリウム血症など
●コルチゾールが過剰のとき:クッシング症候群
手足は細く、おなか周りに脂肪がつく、顔が丸くなる、糖尿病など
●アドレナリンが過剰のとき:褐色細胞腫
高血圧、頭痛、動悸、大量に汗をかくなど
一般的に副腎腫瘍の多くは緊急性の高い病気ではありませんが、正確な診断のために、人間ドックの結果を持参し、早めに内分泌内科(内分泌代謝内科)、または泌尿器科を受診されることをおすすめします。副腎腫瘍の種類や状態を確認した上で、必要であれば適切な治療を受けられるとよいでしょう。

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